天然木の教科書|無垢フローリング・樹種・木材・林業をプロが解説

無垢フローリングを軸に、樹種の特徴から木材の基礎知識、林業や木材業界の最新動向まで、天然木のプロがわかりやすく解説する知識ブログ。毎週水曜日 A.M.8:00配信

北海道オーク「ワイルドグレード」とは何か|天然木の教科書

無垢フローリングを選ぶ際、「グレード」という言葉に迷う方は多いと思います。
同じ樹種でも価格や見た目が大きく変わるのは、このグレードの違いによるものです。

このグレードは各社様々なネーミングがされており、統一の企画ではなく、エコロキアの場合、

  • プレミアム
    節や色差を極力抑えた最上位グレード。均一で上品な木目が特徴で、洗練された空間やホテルライクな仕上がりに最適。
  • ナチュラル
    適度な節や色差を含むバランスの良いグレード。自然な木の表情を残しつつ、使いやすく幅広い空間に馴染む。
  • ラスティック
    大きな節や割れ(パテ補修)、色ムラを含む個性豊かなグレード。自然そのままの荒々しさを楽しめ、無垢材らしい存在感が際立つ。

この3グレードとなっておりますが、今回ご紹介するのは、北海道産オークの中でも特に個性の強く「ラスティック」の範疇を超える「ワイルド」グレード。
一般的な“きれいな木”とはまったく異なる価値観を持つ素材です。

ワイルドグレードとは何か

あえて選ばれた“荒さ”

ワイルドグレードとは、節・パテ未処理、さらに節が欠けていたり、ハードにプレナー跡が残っていたり、色ムラや割れがあったりなど、自然な表情をそのまま残した「ラスティック」グレードよりも荒々しいグレードです。
通常であれば選別で除かれる部分も含めて製品化されています。

 

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つまり、「品質が低い」のではなく、選別の基準が違うということです。

人工的に作れない自然の表情

均一で整ったフローリングは、ある意味で“人が整えた木”です。
一方ワイルドグレードは、“木が生きてきたままの姿”に近い。

節の位置、割れ方、色のばらつき。
それらはすべて偶然であり、同じものは二度と現れません。

北海道産オークという素材の特徴

寒冷地で育つことによる密度

北海道産のオークは、寒冷な環境でゆっくり成長するため、年輪が詰まりやすい傾向があります。
その結果、繊維が緻密で、しっかりとした質感を持つ材になります。

ヨーロッパオークや北米オークとはまた違う、日本の気候が生んだオークです。

国産材ならではの安心感

輸入材と比較すると、流通経路が明確で品質管理もしやすいのが国産材の特徴です。
産地がはっきりしていることは、長く使う素材として大きな安心材料になります。

ワイルドグレードの具体的な特徴

節・割れ・パテ未処理

ワイルドグレードには以下のような特徴が見られます。

  • 大きな節
  • 貫通していない割れ
  • 補修されていない部分
  • プレーナー跡や加工ムラ

これらは欠点ではなく、このグレードの前提です。

色差の大きさ

同じオークでも、板ごとに色が異なります。

 

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白太(淡色)から赤み、グレーがかった部分まで混在し、均一にはなりません。

これを「バラつき」と見るか、「表情」と見るかで評価は変わります。

なぜワイルドグレードを選ぶのか

完璧ではないことの価値

整いすぎた素材は、どこか無機質に見えることがあります。ワイルドグレードはその逆で、視覚的な“揺らぎ”が空間に生まれます。その揺らぎが、人にとって心地よいと感じられることがあります。

時間とともに馴染む素材

節や割れは最初こそ目につきますが、生活の中で徐々に馴染んでいきます。傷がついても目立ちにくく、「使い込むこと」が前提の素材とも言えます。

向いている空間・向いていない空間

向いているケース

  • 古民家・リノベーション
  • カフェ・店舗
  • ブルックリンスタイル・インダストリアル
  • 「不便を楽しむ」暮らし

向いていないケース

  • ホテルライクな均一空間
  • 完璧な仕上がりを求める住宅
  • 傷や節を欠点と感じる方

素材の価値観が合うかどうかが重要です。

ワイルドグレードは「雑」ではない

一見すると荒々しく見えるワイルドグレードですが、決して雑に作られているわけではありません。あくまで「どこまでを許容するか」という設計思想の違いです。

 

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均一な美しさではなく、自然のままの美しさを残す。
その選択がワイルドグレードです。

 

ecoloquia.co.jp

この床を「不便を楽しむ里」で実際に使います

今回ご紹介した北海道産オークのワイルドグレードは、

  • 節や割れをそのまま活かした素材
  • 色差が大きく、均一ではない
  • 自然の個性を楽しむためのフローリング

という特徴を持っています。

ただし、このグレードは写真だけでは判断が難しい素材でもあります。
「思っていたより荒い」と感じることもあれば、「むしろこれが良い」と感じることもある。この“感じ方の違い”こそが、この素材の本質です。

だからこそ今回、この北海道産オークのワイルドグレードを「不便を楽しむ里」で実際に使ってみることにしました。

 

ecoloquia.co.jp

 

この里では、

  • 漆喰を自分たちで塗る
  • キッチンや洗面台を作る
  • ウッドデッキを施工する

といったことも、すべて「体験」として参加していただけます。
ただ完成された空間を使うのではなく、作る過程そのものを楽しむ場所です。

そしてこの無垢フローリングは、2026年4月26日に施工予定です。

「ワイルドグレードって実際どうなの?」
「節や割れってどのくらい気になる?」

そう思われている方は、ぜひ現場で見てみてください。写真では分からないリアルな表情を感じていただけると思います。

また、施工の様子は動画撮影し、後日YouTubeでも公開予定です。
遠方の方やタイミングが合わない方は、そちらもぜひご覧ください。

もし、

「実際の質感を確認してみたい」
「自分の空間に合うか相談したい」

という方は、エコロキアの無料カットサンプルもご利用ください。

エコロキア株式会社
TEL:078-862-9936

素材選びは、完成ではなく“始まり”です。
この床がどう育っていくのかも、これから発信していきます。